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テレワーク普及でサテライトオフィスの需要が高まる

「テレワークの普及によって、サテライトオフィスの需要が一段と高まっている」。こう話すのは、フレキシブルオフィス市場を調査しているJLL日本 リサーチ事業部 中丸 友世だ。

JLL日本 リサーチ事業部が2022年12月に発表したレポート「拡大が続くフレキシブルオフィス市場」では、東京都心5区のフレキシブルオフィス市場のストック推移が右肩上がりで増加していることに言及しているが、その主な要因として「特にオフィスと在宅勤務の中間に位置するサテライトオフィス(サードプレイス)としての需要が、フレキシブルオフィス市場の拡大に貢献した」と分析する。

東京都心5区におけるフレキシブルオフィス市場のストック推移(2023年第2四半期末時点) 出所:JLL日本 リサーチ事業部

サテライトオフィスで働く女性ワーカー

サテライトオフィスとは?

 

「衛星」を意味する「サテライト」をその名に冠したサテライトオフィスは、コアオフィスの周囲にオフィス拠点を分散配置したワークプレイス環境を指す

フレキシブルオフィス一覧

 

施設タイプ 特徴 立地
サービスオフィス ビジネスに必要な通信環境や事務機器等を備え、受付やサポートをしてくれるコンシェルジェも常駐。ラグジュアリー感のある演出、設えがなされている個室型のフレキシブルオフィス。企業イメージやブランディングの向上、快適な執務環境、好立地。 都心
レンタルオフィス ビジネスに必要な通信環境や事務機器が始めから一通り用意される個室型オフィス。サービスオフィスとの違いは明確に定められていないが、シンプルかつ実質的なオフィス機能のみが提供され、内装デザインなども簡素なケースが多い。 都心/郊外/地方
シェアオフィス 個室タイプのレンタルオフィスやサービスオフィスよりも利用料が値ごろであるケースが多い。コストを抑えられるため、スタートアップ企業が拠点として利用する場合が多い。一部固定席がある施設も。 都心/郊外/地方
コワーキングスペース 専用の個室や占有スペースがあるものの、基本はフリーアドレス席。様々な利用者と交流できるオープンスペースやイベントスペースも。施設運営を担うコミュニティマネージャーを介して協働の可能性がある人材、企業をマッチング。カジュアルなコミュニケーションとネットワークの構築に寄与。 都心

出所:JLL記事「フレキシブルオフィスとは?多様な働き方に対応できる新しいオフィス形態」より抜粋

サテライトオフィスの選定ポイント

サテライトオフィスの選定ポイントは立地特性と利用目的の明確化にある

立地 利用目的 施設タイプ
都心 ・都内の移動時間を短縮、訪問時間までのスキマ時間を業務に充てる
・他の利用者とのコミュニケーション促進
・ネットワーク構築
・地方企業の都心における執務空間
・営業拠点
・コアオフィスの会議室不足の解消
コワーキングスペース、サービスオフィス等
郊外 ・通勤ラッシュの回避
・災害時のBCP対策
・在宅勤務時の課題(通信インフラ、同居家族等)解消
・移動時間の短縮
・幅広い従業員が利用可能
共用型サテライトオフィス、駅舎内個室ブース、テレワーク対応ホテル等
地方 ・ワーケーションや出張時の執務場所の確保
・地方在住者の人材採用
・自然豊かな執務環境による従業員エクスペリエンスの向上
・BCP対策
総務省おためしサテライトオフィス(地方公共団体運営)、共用型サテライトオフィス等

今後もサテライトオフィス需要は高まる

オフィス回帰の動きが強まりつつある日本だが、依然として人手不足は深刻だ。働き方の選択肢を広げるサテライトオフィスの需要はこれまで以上に高まっていく

ワークプレイス戦略に関する問い合わせはJLLへ

JLLでは2016年からサテライトオフィスを導入し、その知見を活かしながら、数多くの企業のワークプレイス環境づくりを支援しています。サテライトオフィスの活用を含めたワークプレイス戦略の見直しを検討されている方は下記をご覧ください。

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