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近年、オフィスに「アート(絵画やオブジェなどの芸術作品)」を導入する企業が増えているそうです。

アートに身近に触れることで感性が刺激され、新規ビジネスのアイデアが生まれたかと思えば、アートの話題でコミュニケーションが活性化。さらに、近年ではオフィスワーカーとアーティストが一緒に作品作りを行う「共創アート」の人気が急上昇、社内の一体感や帰属意識の醸成にも寄与しているとか。

様々な導入メリットが得られるオフィスアート。2022年11月に統合移転したJLLの東京本社オフィスもゲストエリアに複数のアート作品を展示しており、社員やお客様に快適かつ刺激的な空間を提供しています。

本稿では、JLL東京本社オフィスを彩るアート作品のキュレーションを担当したTHE Chain Museum(以下、TCM) プロジェクトマネージャー 針生 未希さんにオフィスアートについて伺いました。

なお、JLL東京本社オフィスではオフィスツアー※を開催していますので、ご興味ありましたらお気軽に下記よりお問い合わせください。

JLL東京・関西オフィスの見学ツアーの問合せはこちら

TCMとは:

「気付きのトリガーを、芸術にも生活にも。」というミッションを掲げ、これまで、気付きのトリガーを世界中に伝播させるために、アーティストと鑑賞者の新しい関係性が生まれる場をつくる「ArtSticker事業」、アートとのより多様な関わり方を提案するために、自らが運営する「Gallery事業」、そして、生活の中にアートを散りばめるために、ホテルや商業施設、オフィスなどの空間プロデュースを行う「Coordination事業」を展開。

 人々はオフィスで働いている

オフィスアートの効果

オフィスアートを導入した意匠性の高いオフィス

アートの導入効果を示唆する経産省の実証実験

経済産業省「ヴィジュアルアートによる組織活性化調査実証事業 報告書」では、アート導入後に良い変化があったと回答した割合では「ストレスの減少」が84%、「コミュニケーションの増加」が82%、「組織ブランディング力の向上」が79%となり、上記に挙げた3つの効果が得られることを示唆しています。

また、針生さんによると「海外の調査では職場にアートがある従業員と、ない従業員を比較した調査では『職場でアートに触れることで創造的なアイデアが生まれた』との回答が、アートがある従業員のほうが圧倒的に高いとの研究結果がある」といいます。

オフィスでウォールアートを制作している女性アーティスト

ウォールアート

オフィスアートといえば、このウォールアートを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。一般的にオフィスの壁には壁紙やタイルなどを貼ることが多いですが、壁の一部、もしくは壁一面にイラストやグラフィックなどの迫力のある大型作品によってオフィス空間を演出できるのがウォールアートの最大の魅力といえます。また、企業のパーパスや経営哲学などを想起させるオリジナル作品を作り上げることができ、ブランディング効果が高い点も特徴といえます。一方で、作品完成後に移動したり、修正するのが難しく、原状回復も視野に入れておく必要があります。メンテナンスが必要になるなど、柔軟性に乏しいことが導入後のデメリットともいえそうです。

インスタレーション

絵画や彫刻のような個別作品ではなく、空間全体を一つの芸術作品として捉える手法です。映像や音楽を主体としたものも多く、アーティストの世界観や非日常性など、臨場感を体験できることから、オフィスの他、商業施設やホテルなどへ導入されることも多いといいます。空間全体を作品に見立てるため、天井から吊るす大型の立体作品なども多いですが、針生さんは「意外にも移動や付け替えが容易なので導入しやすい」と説明します。

共創アート

クライアントの従業員等とアーティストが協力して展示作品を制作する手法で、TCMに対して共創アートに関する問い合わせが増加しているといいます。

共創アートが注目を集める理由として、コロナ禍で喪失した従業員同士の一体感や帰属意識を醸成する目的があるとのこと。

「オフィスアートを従業員がオフィスに出社するためのコンテンツに位置付けているケースも少なくありません。協創アートは自分が制作に携わった作品がオフィスを彩るなど、従業員と企業が一体感を醸成する効果があり、オフィス出社を促すというニーズがあります」(針生さん)

作品購入

絵画や彫刻など、屋内展示に向いた作品などを購入し、オフィス内に設置するという一般的なオフィスアートといえます。従前は会議室や応接室、ゲストエリアなどの来客向けに絵画やオブジェを設置することが多く、アートをこよなく愛する経営者・創業者が自らのコレクションをオフィスに展示しているケースも散見されます。

自らアート作品を選定し、こだわりの空間に仕上げることが魅力ともいえます。その半面、空間コンセプトなどとの親和性のあるアート作品を探し出すのが難しく、アートに対する知識や審美眼が必要になるケースも。加えて、レンタル・サブスクに比べて購入コストが高いことも検討すべきでしょう。

レンタル・サブスクリプション

展示するアート作品をレンタルやサブスク(定額料金制)で調達する手法です。作品購入に比べて初期費用が安価に抑えられ他、一定期間(契約期間)が経過すると導入した作品を入れ替えることができるので、様々なアート作品を展示することができます。ただ、導入を検討する際は作品の破損などに対応する保険の加入状況について事前に確認すべきでしょう。

見た目だけではなく、企業文化やパーパスなどの“背後”にある文脈やストーリーを意識して作品選定をすることが、オフィスアートの効果を最大限に発揮するための重要なポイント

 

JLLでは2022年11月、東京本社オフィスの統合移転を実施しました。新オフィスは「自然と人が集まりコミュニケーションが生まれる『公園』」という空間コンセプトを有し、石材や木材、植栽などの“和”の要素を取り入れました。オフィスアートはTCMが提供するサブスクリプション・サービスを利用し、空間コンセプトやデザインと親和性のある“水”をテーマにした作品を選定・設置してもらいました。

新鮮な刺激を提供し続けられるよう、半年に1度展示作品を入れ替えており、入れ替え時には従業員の投票によってオフィスアートのコンセプトを決定するなど、社内イベントとしても好評を博しています。従業員個々の意見が反映されることで帰属意識の醸成にも寄与しています。

展示作品の近くに掲示しているQRコードから作者のプロフィールや他の作品などの情報を発信しています。アートに対する関心を高めてもらう他、アートをきっかけにコミュニケーションが生まれやすくなる仕掛けを設けました。

オフィスアートやマッサージルームを導入するなど、従業員のウェルビーイングに配慮したオフィスづくりを実践したことで、国際的な環境認証制度「WELL認証」において最高ランクの「プラチナ」を取得しています。

※オフィス見学ツアーは移転・オフィス改革/リノベーションなどをご検討されているお客様に優先して参加いただいております。競合他社、不動産関連ベンダー、個人事業主、学生のお客様はお断りさせていただく場合もございます。