JLLグローバル不動産テック調査2025
2026年1月30日
主要ポイント
- AIの導入は予想以上に加速している。 不動産業界は往々にして「新たなテクノロジーの導入に慎重」といわれてきたが、不動産投資家の88%がすでにAIの試験運用を開始しており、バリューチェーン全体で平均5つのユースケースを同時進行している。
- 戦略的優先順位は効率性から事業成長へ。 不動産投資家のAIに対する期待値は「業務改善」から「収益創出」へ移行しており、AI の導入目標の上位6項目のうち5項目はコスト削減ではなく、事業成長と競争力強化に直接関連するものとなっている。
- 準備不足が競争力の足枷に。 87%の企業がAI導入に向けて不動産テック関連の予算を増額しているものの、60%以上が試験運用を超えた大規模なAI実装に向けた戦略的・組織的・技術的準備が整っておらず、先進企業との格差が拡大している。
市場の不確実性が高まった2025年、不動産投資家は重大な課題に直面していた。AIは市場をリードする先進企業とそれを追随する後続企業との競争格差を広げるほどの技術的優位性をもたらすのか? それとも過度な期待に留まる一過性の“ブーム”に過ぎないのだろうか? 現在の経済環境において、AIへの投資をどのように正当化すべきか?
こうした課題に対して、JLLでは不動産投資家がAIの普及拡大の流れをどのように受け止めているかを理解するため、世界15市場で事業展開する民間・公的・機関投資家および投資運用会社、さらにテナント企業などの意思決定者500名超を対象に調査を実施した。