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国内デベロッパーにも大きなビジネスチャンス

IRの開発・運営は外資系オペレーターが中心になるが、国内デベロッパーにとっても大きなビジネスチャンスとなるだろう。外資系オペレーターは施設開発・運営に関するノウハウを有している半面、日本国内での大規模開発の経験は皆無だ。IRはカジノ施設にとどまらず、多用途の施設群で構成され、ホテルや商業施設、カンファレンス、オフィスまで様々な建築物を開発することになる。これには日本国内における建築法規や専門知識や資金調達、都市開発について高度な専門知識を有している国内デベロッパーの協力が必要不可欠だ。日本のデベロッパーが国際的なIRオペレーターと協業する素晴らしい機会となるだろう。

意思決定のスピードに改善余地

とはいえ、日本版IRは10年以上前から議論が交わされてきたが、実現までにあまりにも長い時間を要した。こうした意思決定のスピードについては早期の改善が必要だ。特に外資のIRオペレーターはいかに早く開業できるかを重視する。開業時期が早ければ早いほど資金回収が早まるためだ。彼らの意思決定は非常にスピーディーであり、彼らに合わせてより迅速な意思決定を行うことが行政ならびに開発デベロッパーには求められ、改善の余地があるだろう。

(JLL グローバル キャピタルマーケット ボード チェアマン アーサー・ドゥ・ハースト)