クレド・アセットマネジメント - 大型物流施設「CREDO滋賀竜王」でJLLのリーシングマネジメントサービスを活用し早期リースアップを実現
本稿の要点:課題解決までのストーリー
本稿では、クレド・アセットマネジメントが直面した課題、JLLとの協働による課題解決へのアプローチ、そしてその結果として得られた目覚ましい成果について詳しく解説する。要点を下記にまとめた。
関西圏初進出となる先進的大型物流施設を新規開発
2025年6月末、滋賀県では希少な先進的大型物流施設「CREDO滋賀竜王」が稼働した。開発を手掛けたのは、新進気鋭の国内アセットマネジメント会社、クレド・アセットマネジメント株式会社(以下、クレド・アセットマネジメント)だ。
「CREDO滋賀竜王」は同社による関西圏初の新規開発プロジェクトになり、竣工済物件としては最大規模を誇る(2026年6月末時点)。
滋賀県内では希少なスロープ付きのマルチテナント型物流施設であり、建物規模は地上3階、延床面積63,929㎡。近隣にはBOX型の既存物流施設が多数存在するが、同物件では上層階へのアクセス性を高める3層構造のスロープを導入。施設全体の効率的なオペレーションを可能にしている。
最小区画は900坪まで小分け可能とし、地方都市で旺盛な1,000坪前後の賃貸ニーズにも対応する。さらに、首都圏・大阪圏のマルチテナント型物流施設では一般的になってきたカフェテリアやドライバー向けのシャワールーム、オンライン会議などに対応するフォンブースなども完備。加えて、サステナビリティにも注力しており、屋上に設置した太陽光発電による電力を館内に供給する他、EV充電設備の導入や多彩な省エネ施策によってCASBEE認証Aランク、BELS認証6☆、ZEB認証を取得している。
クレド・アセットマネジメント 代表取締役社長 塩田 徳隆氏は「オフィスワーカーと同水準の執務環境を提供することで、テナント企業の人材獲得を側面から支援したい」と抱負を語る。
また、本プロジェクトの竣工に合わせて竜王町と包括連携協定を締結した。防災の観点から一時避難場所としての活用や、災害時の支援物資受け入れ体制の整備などへの活用を想定している他、将来的には近隣小中学校からの社会科見学の受け入れや、緑地エリア「クレドの森」を活用した賑わいづくりなど、地域活性化への貢献も検討しているという。
「物流施設としての機能のみならず、雇用や教育など地域社会に貢献するインフラとして地域の一助になればと考えている」(塩田氏)
滋賀エリアで新規開発を手掛けた理由
本プロジェクトが竣工した滋賀県は、これまで関西圏の物流不動産市場において十分認識されていなかったが、同社が大阪圏初進出となる新規開発を滋賀県で行った最大の理由は立地におけるポテンシャルだった。
陸路における物流の大動脈として関西圏・中部圏を結ぶ名神高速・新名神高速道路が通過する滋賀県はその中間地点に位置する立地性により、名阪への配送拠点として非常に高いポテンシャルが見込まれる。さらに、半導体や自動車メーカーに代表される製造業の工場集積地としての側面もあり、部材や完成品の保管場所として物流施設のニーズが非常に高いと判断した。
課題:リーシング戦略をいかに効率的に進めるか
クレド・アセットマネジメントは東京に本社機能を構え、東京オフィスに在籍するリーシングチームが対応することになる。塩田氏によると「従前から当社とリレーションのある大手物流企業様などを中心とした顧客層にフォーカスする一方、地元の物流会社様や工場、メーカーまで自社で営業活動するのは非常に難しい」といい、本プロジェクトにおいてはリーシング活動をいかに効率的に進めていくかが最大の課題となっていた。
アプローチ:自社チームとJLLとの協働体制
リーシング活動をいかに効率的に進めていくか。この課題に対して、同社はJLL日本 ロジスティクス&インダストリアル リーシング事業部のリーシングマネジメントサービスを活用し、協働体制でリーシングを行うことを選択した。
「直近、物流市場としては未開拓であった奈良エリアで大型物流施設のリーシングマネジメントを手掛けられており、関西圏において物流施設リーシングの豊富な実績と知見を有している。本プロジェクトは関西圏物流市場の中心部から距離がある滋賀エリアの新規開発案件であり、奈良エリアと状況が似ている。JLLの豊富な経験が活きると考え、リーシングマネジメント業務を依頼した」(塩田氏)
今回行ったリーシング戦略はクレド・アセットマネジメントの自社リーシングチームとJLLが協働。クレド・アセットマネジメントは既存取引先を含めたリレーションのある大手物流企業などを中心に直接営業を行う一方、JLLは地域に根差した物流会社やメーカーへの中心にアプローチを担った。この明確な役割分担が効率的なリーシング活動の推進力になった。加えて、JLLは関西圏の物流不動産市場におけるマーケット賃料や競合物件のテナント入居情報などを提供。エリアに応じた賃料設定など、営業戦略に活かされている。
成果:当初想定より50%以上短縮してリースアップ完了
二社協働によるリーシング戦略が奏功し、竣工前には60%が内定済。さらに竣工から半年ほどで満床に達した。塩田氏は「竣工前に60%が内定したことは当初予測を上回り、非常にポジティブな傾向。物流不動産の業界慣習としては竣工時の内定率は20-30%、竣工から1年から1年半程度で満床となるのが一般的だった。滋賀県という新たな物流マーケットで、かつ大型のマルチテナント型という前例のない本プロジェクトが竣工後わずか6カ月で100%稼働を実現し、極めて良好な結果と受け止めている」と総括する。
関係者の声
クライアント:クレド・アセットマネジメント
クレド・アセットマネジメント 代表取締役社長 塩田 徳隆氏は次のように述べています。
「最新のマルチテナント型物流施設でも地方都市になればリースアップまで通常1年から1年半程度要するのが一般的ですが、本プロジェクトでは竣工後わずか6カ月で100%稼働を実現でき、素晴らしい結果となりました。
当社には物流施設専任のリーシングチームが存在しますが、人員も限られています。そして営業拠点が東京になるため、本プロジェクトにおいてリーシング活動のリソース不足が大きな課題と考えていました。当社としては従前からお付き合いのある既存顧客を中心に営業することにフォーカスするべきですが、地元の物流会社やメーカーへの営業まで人手が回りません。そこでJLLと当社が協働でリーシング活動を行うことで、役割分担を明確にしながら効率的なリーシング活動を推進することができました。また、JLLには関西圏物流市場におけるマーケット賃料や競合物件の入居状況などの各種情報を提供いただき、営業戦略の面でも多大な支援をいただきました。
JLLのリーシング活動においては広告宣伝活動などで、自分たちではなかなか思いつかない施策を行われていたことが印象的でした。また、関西エリアでは本プロジェクトが初の新規開発となり、当社の物流施設ブランド『CREDO』の認知度は首都圏に比べて相対的に低いと考えました。そのため、関西エリアでリーシングの豊富な実績を有するJLLが地元企業様への営業活動を行ったことも効果的だったと思います。
現在、千葉県野田市で当社が開発・運用する物流施設として過去最大規模の物流施設『CREDO野田』の開発を進めている他、首都圏・関西圏で複数の案件を進めています。昨今、建築費が高騰し、新規開発プロジェクトを取り巻く環境は厳しくなっていますが、現在供給量は減少してきており、需給バランスは適正化していくものと見ています。物流施設に対するニーズは引き続き堅調であり、当社としては今後も積極的に物流施設の開発を行っていきたいと考えています。スケジュールやサイズの観点から今回『CREDO滋賀竜王』にご入居いただけなかった企業様からも多くの引き合いをいただいており、先進的な大型物流施設に対する需要は引き続き見込めることから、滋賀県で第2、第3の物件を開発していきたいとも考えています。その際にはJLLに再度協力いただければと考えています」
JLL担当者
JLL日本 ロジスティクス&インダストリアル リーシング事業部 ディレクター 長谷 泰大は次のように述べています。
「奈良エリアなどの未開拓エリアにおいて多数のリーシングマネジメント業務を経験し知見・ノウハウを積み上げてきました。経験上、新規マーケットでは画一的な人海戦術では成果が見込みにくい。そのため、本プロジェクトにおいてJLLはマーケットや競合物件の入居状況、建物・立地特性から顧客層を明確化し、そのターゲットに最適なプロモーションや営業戦略をクライアントと共に考え、柔軟に実行することで、早期のリースアップを実現できたと考えています。
JLLが提供する物流施設のリーシングマネジメントサービスは、自社だけで物件情報を囲い込むのではなく、外部仲介などの協力会社に情報をフルオープンにし、幅広い集客を行うことでリーシング戦略を効果的に進めていくことを重視しています。また、物件や立地特性、周辺のマーケット環境や競合物件の動向など、多角的に分析することで顧客層を明確化し、テナントニーズの実情に即した区画割の最適化提案の他、効果の高いマーケティング戦略として、ウェブ集客やテレマーケティングによる新規ニーズの掘り起こし、多くのお客様が関心を持つセミナー内覧会の企画・実行、最も効果の高いメディアサイトを通じた情報発信やDMによって集客戦略など、リーシングにおける“実行力”も強みの1つだと認識しています。こうした知見・ノウハウを活かし、物流不動産におけるお客様の多種多様なニーズに応えていきたいと考えています」
物流施設のリーシングマネジメントのご相談はJLLへ
JLLでは大型マルチテナント型物流施設のみならず、冷凍冷蔵倉庫や危険物倉庫など、物流施設全般でリーシング・投資・開発・運営まで一気通貫でオーナー様、テナント様に多彩なサービスを提供しています。物流施設に関するお悩み・ご相談がございましたらJLLまでお問い合わせください。